先日、廊下用に置いてあるファンヒーターが壊れたと妻からのSOSを受けて状態を見てみると・・
症状としては「何度も勝手に消える」というざっくりすぎる答えを頂いたので、とにもかくにも「E4」の原因を探っていきます。
コロナ社の見解
説明書がないので、コロナのHPから調べてみると上記が原因だという。フィルターは普段から掃除しているらしいから他に原因があると思っていい。
私の経験上、ニオイも少なく運転中に失火してしまうという事は、おそらく熱感知センサーあたりに異常が起きているのではないかと推測する。
修理に出せば万弱は必死であり「じゃあ新しいの買う?」と言ってもアイツが許してくれるハズもない…
冗談は顔だけにしろよ!
幸い、以前にも別メーカーで同じ症状を直した記憶があったので早速分解作業に取り掛かります。
※ちなみに「貧乏の神」とは、私の心の奥底に住む時間やお金を節約する神のことである
基本的には+ドラのみでイケる
ファンヒーター自体、そこまで複雑な構造をしていなからフロントパネルからガシガシ外していく。分解作業は毎回お決まりの、最後に「君はどこのネジなのかな?」とならないように、ポイントごとに写真撮影をしておくのがお勧め(コレね)
フロントパネルは赤丸、フィンは青丸、コネクターは黄丸とサクサク外す。
最終的には燃焼室内部の感熱針(フレームロッド)にたどり着きたいのだが、コロナヒーター全般がそうなのか… この機種がたまたまなのかは分からないが、かなり面倒くさそうな構造の予感。
操作パネルを外すためには、基盤に挿さっている白い帯状のコードを抜いておく。コネクターじゃなくて、コード自体が引っこ抜けて「ガビーン!」なりかけたがこれで正解らしい(戻せたから)
不穏な空気
燃焼室へ行きたいのに配線がジャマで、それを抜くためには右サイドのパネルも外さなきゃいけないという…… 何とも嫌な予感しかしない。
次にファンの配線も邪魔になり、それを抜くためにはファン本体も外さなければならず、極めつけが燃焼室のカバーを外すためには天井パネルも外さなければならず「結局全部バラすんか〜い!」っと思わず叫んでしまった場面。
隠しビス?
ここからは燃焼室のカバーを外す為に、爪で嵌合されているパーツを外していくゾーンに突入。「これ元に戻せんの?」と不安になるほどパーツが複雑に組み合わされていた。
あららっ
のび太君であればここらで確実に「ドラえも〜ん!」と泣きついている頃であろう(いやもっと前か…)
バーナーサーモに繋がっている黄色い配線も、邪魔だから端子を抜いてようやくバーナーに到着(ふぅ〜)
難易度高し
「他のメーカーはもっとシンプルだったけどなぁ」と、ブツブツ文句を言いながらようやく目的のフレームロッドに到着。 …なるほど、カーボンで黒く覆われている。
後ほど調べたところ、やはりバーナーの燃焼温度を測る箇所(感熱針なるフレームロッド)がシリコンで汚れてしまうと、炎の温度が不十分だと間違って認識し、換気の必要もないのに換気が必要だと判断して自動的に消火してしまうようだ。
ちなみに汚れの原因は、空気中に含まれるシリコン(柔軟剤やヘアスプレーの多用)が主な原因らしいのだが、どっちも思い当たるフシはないものの、結構古そうだし仕方ないか。
今回は、そうそう分解する機会なんてないだけにフレームロッドと点火プラグもお掃除する事にした。
取り外しは、プラスネジとバーナー下の黄色い端子を抜けばあっさりいける。あとはひたすらゴシゴシ… ゴリゴリ…… ガリガリ……… 紙やすりだけでイケると思っていたが、固着がひどく棒ヤスリも出陣!
荒削りのままだと、逆に凸凹に汚れが付着しやすくなるから最後は軽めのサンドで鏡面仕上げ。点火プラグもついでにシリコンブリッチしないように先っぽを少し削りシコシコ…
難所
最後に点火プラグとフレームロッドを取り付けて完了! …っとスマートにいきたかったのだが、この作業になんと30分ほど苦戦してしまった。
何と表現すればいいのか難しいが、位置決めしながらプラスをねじ込むだけなのに、フレームロッドと皿が安定しなくて、穴に入れてはズレて… 穴に入れてはズレての繰り返し……
決して「下ネタ」にもっていきたい訳ではないが、さすがにここまで外しまくれば彼女も呆れてしまうほどの挿入率。まだ不慣れであった若かりし日の秘め事を思い出していたとかいなかったとか……。
とにかくここが一番苦労したポイント。
最後にバーナー下の黄色い端子を付けて、燃料ポンプ系の漏れ・にじみなどをチェックして組み戻せば無事完了!
そんなに長持ちするの?
最初に運転する時は不測の事態を想定して消化器を用意していた。やはりフレームロッドが原因だったらしく、以来エラーコード「E4」はでなくなったそうな。
かかった時間は1時間半強、なかなかいい仕事をしたのではないかと「悦」にひたりつつ一服…… ふっとヒーター側面にある文字が気になりよ〜く見てみると・・
03年製!?
22年前って、ほぼ四半世紀前ですやん!
ファンヒーターの平均寿命がどれくらいなのかは気にした事はないが、もし最初にこの事が分かっていたらさすがに修理しようとは思わなかったかもしれない。 いやいや… そんな事はアイツが許してくれるハズもないか……
買い換えろよ! さすがに…
今度、壊れたらね!
本質的に貧乏性の私は、こうやって一人遊びをしながら古いモノに囲まれていくのでした。
なお、分解修理に関しまして自己責任にて宜しくお願いします。