機能的にはさほど問題はなくても、丸くポコッと膨らんだものが潰れているというのは見た目も悪いし性格的にどこか落ち着かない。 これは精神衛生上良くないという事で、いくつか試してみて一番良かった方法を紹介するよ(´・ω・`)
構造説明では、スピーカーのコーン紙の中心部分の事をセンターキャップ・ダストキャップ・センタードームなどと解説しているが、私はこれらをまとめて「マルポコ」と総称し、以後そう呼ぶ事にする。
「マルポコ」は何の為にあるのか
まず初っ端から余談全開で飛ばして行くから、検索でたどり着いて「はよ言えや」とプンプン丸のお方は、上の目次より〝修復完了!〟へすっ飛んで欲しい。あなたの求めている答えがそこにあるかもしれない…… し、ないかもしれない。
私の「KENWOOD LS-H9 3WAYスピーカー」の場合、一番下の大口径が低音を響かせるウーハー、真ん中が中音を担当するミッドレンジ(スコーカー)、一番上の小さなマルポコが高音を得意とするツイーター。
なぜ、ウーハーのように直線のものと円錐形のような曲線の形(マルポコ)があるかのかと言うと、コイルで発生した磁力を振動に変え、周囲の空気を振動させ「音」に変換する際、マルポコのような円錐形の形状は耐久性は弱いが高周波(高音)を伝えやすく、直線のコーン紙は耐久性は強いが高周波数を伝えにくい(低音が得意)という特性を持っている。
ちなみに、本来スピーカーユニットは2WAYで低音と高音を表現でき、それだけでも十分な音域を再生できるのだが、ミッドレンジを入れる事によってウーハーとツイーターの間をフォローしてくれている。
不思議なのが、私のスピーカーの場合ツイーターが本体より離れた位置にあり「飾りかよ!」と最初は思ったが、聞けばしっかりと高音レンジを担当しているという神秘(…ほどではないが)
若い頃に数回、音響の沼に入りかけ3桁近い値段のスピーカーを導入したり、途中SONYサウドバーシステムなどチャラついた時期もあったが、結局はデザインと相性の良さで「やっぱオマエだわ」とKENWOODLS-H9を愛用している。
マルポコの凹みを直す方法
まず、円錐形の表面を元に戻す為には次のような方法が考えられる。
・ストローで吸う
・掃除機で吸う
・針をL字に曲げて刺し上げる
・強粘着テープで貼り引く
と、こんなところだろうか。一見「分解して裏から押し戻せばいんじゃね?」と簡単にイケそうに思えるが、おそらくそれは不可能だと思った方がいい。
大型スピーカーでさえ磁石とボイスコイルの間隔は1mmもなくかなり精巧に出来ていて、仮にマルポコの見た目が戻ったとしても、機械的に元の状態に戻すのは非常に困難。
壊すつもりでない限り分解するのはやめた方がいい。
材質による注意点
上記の方法を試みる際、まずはマルポコ及び周辺の素材が何で構成されているかを確認しなければいけない。
一般的には、紙・プラスチック・樹脂・金属あたりだと思うが、金属系や硬い素材であれば強粘着テープあたりが効果的… がしかし表面の光沢に悪影響を与える可能性もあるからあくまで慎重に。
また、紙製のマルポコに強粘着テープを使用すると毛羽立ってしまったり、周辺のコーンが弱いと最悪取れてしまう事もある。
よって素材の特性や状態(劣化度)には十分に注意を払わなければいけない。
実際に私が補修した方法
私のスピーカーの素材は、上のツイーターが薄紙で、真ん中のミッドレンジが薄めのプラスチックである。ご覧のように3箇所の凹みがあった。
そこでまず私が最初に試したのが「ストローで吸う」だ。
そして、上の写真はその実行後の状態であり、結果ミッドレンジのマルポコは変化なし、右上のツイーターは元々大きく凹んでいたものが戻るには戻ったがボコボコになってしまい、これ以上の変化は望めなかった。
ちなみに、裏技で「直接クチで吸い出す」というのもなくはないが、もしこの方法を試す際は「絶対に人には見られない」よう注意を払って頂きたい。
想像してみて欲しい
風呂上がりのすっ裸のままでやるだけでも異常なのに、更には靴下だけを履き四つんばいの状態でスピーカーに吸いついているアナタの姿を誰かに見られてしまうのだよ。
どゆこと?
もし奥さんだけであれば、何かを察し… 逆に必要以上にアナタを優しく抱きしめてくれるという可能性もなくはない。
ただし子供の場合はそうもいかない。 マッパオンリー靴下だけの父親が、スピーカーのマルポコを一心不乱に吸い付いているのだ。 そのあまりに変態的な光景に言葉を失い、一生心に深い傷を追ってしまうかもしれない。
普通に・・
修復完了!
そうこうしているうちにキレイに修復できたようです。 修復後よく磨いてあげて、簡単な塗装をしてあげたら新品のように生まれ変わりましたね。
途中、余談の嵐で上手くお伝えできなかったのですが、ストローの次に試したのが掃除機でした。
がしかし、これはツイーターの紙製マルポコには多少有効だったが、樹脂製のミッドレンジには効果なし。 最終的に私が思いついた秘策は何と・・
ドライヤー
これは良かった。紙にしろプラスチック樹脂にしろ熱を加えれば「柔らかくなる」という性質を持っている。
高温で一気にやるとヴォイスコイルなど繊細なパーツに悪影響を与える可能性もあるから注意しながらね。
熱の具合を確かめながらストローや掃除機で吸い出していくと綺麗な円錐形に戻ってきた。責任は持てないが私の場合はこんな感じでマルポコの修復は完了した。
もしマルポコの凹みでお困りの際は一度は試してもらいたい。
マルポコが凹む理由
暇だからまだ無駄話を続けたいと思う。
そもそもスピーカーのマルポコが凹む理由なんて、大抵は「子供の仕業」がほとんどなのではないだろうか。
大の大人の男であれば、例え欲求不満でおっぱいを触りたくて仕方なくても、さすがにスピーカーのマルポコをイジり倒すような事はしない。私の場合も昔、親戚の子供達が大勢遊びに来た時に数人がマルポコを興味深そうに見ていて・・
絶対に押すなよ!
っと私は本気で言っていたのだが、ダチョウ倶楽部世代で育った子供達にはそれが「フリ」だと感じてしまうらしく・・
気づいた時にはあの有様で、犯人も分からずじまい。
まぁ、子供とはそういう生き物であり、それが嫌だったら純正のカバーなりでマルポコを保護すればいいのだけれども、カバーなしの方が「カッコイイよなぁ」っというのが悩ましいところですな… イヤハヤ。
では、今夜はこの辺で・・