こんばんは。
北海道に行っている間、ゴマに自宅警備員を任せてお留守番をしていましたが、その間に直接コメ頂きました。
「月と地球との正確な距離なんてどうやって測ってるの?」
文章で長々と返信するよりも、記事として直接投稿しときますね。
「けん玉」さんありがとうございます🤗
さて、眠いのでチャッチャと終わらしちゃいます(`・ω・´)
月レーザー測距法(Lunar laser ranging)
前回のゴマのお話の通り、月は地球から毎年少しずつ遠ざかっているのです。
科学者達は40年以上にもわたり、月が遠ざかっていくのをモニターしてきました。
計測方法は、1969年の人類初の月面着陸を果たしたアポロ11号のクルーが月面に置いてきたリトロリフレクターを使います。
リトロリフレクターとは、簡単に言うと鏡ですが、入射方向に正確に反射できるという優れものです☝
当時は月まで届くレーザーは存在してなかったのですが、いつか強力なレーザーが開発されるだろうと想定しての仕事です。(さすがNASA)
同様の装置はアポロ14号、15号の時も異なる場所に置かれてきました。
これらのリフレクターに、地球上からレーザーパルスを発射して、反射したものを受光、レーザーの往復にかかった時間から距離を計測していくという方法です。
アパッチポイント天文台
ニューメキシコ州ホワイトサンズにあるアパッチポイント天文台は、レーザー照射をして月までの距離を測る事ができる、世界でも有数な場所です。
普段、僕達がプレゼンなどで使うレーザーポインターの出力は10mw(10ミリワット)程度ですが、何とこの天文台からのレーザーパルスは10GW(10ギガワット)という大出力です。
しかし、こんな大出力ワットをもってしても、月からの往復で帰ってくるのは光分子で2〜3個程度です。
レーザー測距は動いてる地球から、動いてる月の反射鏡を狙わなければいけません。
そして地球表面には大気圏の揺らぎもあるので、リフレクターまでの正確な計算方法、天候条件など一定条件を満たさないと観測はできません。
この様な積み重ねを経て「月は1年間に、およそ3.8cmずつ地球から遠ざかっている」との結論に至りました。(誤差1mm程度)
2018年、中国も月までの距離測定に成功
いやはや大したものです☝
2018年1/23日、中国科学院雲南天文台は月から地表までの距離測定に成功したとの発表がありました。
その距離、3844039km。(誤差1mm)
この中国の快挙は、アメリカ・イタリア・フランスに続き4事例目という事です。
今や確実に宇宙大国になりつつある中国は、2019年1月に世界初の月の裏側への探査機着陸に成功したのは記憶に新しいところですね。
アメリカと中国は地上の覇権争いにとどまらず、宇宙での覇権争いも本格化してきました。
今では「5G」と「宇宙」を制したものが世界を制すると言われていますが、アメリカの一国支配だった世界秩序に、今まで虎視眈々と爪を研ぎ続けてきた中国が重い腰をようやく上げたように思えます。
ファーウェイの落とし所をどこに持っていくのか?
中国は勝てると思ったから強気に出てきたし、アメリカは先延ばしにすれば確実に負けると分かっているから一気に叩き潰そうとしているし。
アメリカに残された時間がないのは世界の周知。短期決戦に持ち込めばアメリカの勝利。長期戦に持ち込まれたら中国の勝ちというところでしょうか🤔