2023年5月22日

 

最近でこそ住宅において「断熱」という概念が当たり前になりましたが、それ以前は…、特に古い和室に限ってはわざと床下に隙間を作り、通気性を良くするという技法が採られてきたので、冬場の底冷え(すきま風)が寒いのなんのって……。

暖房器具を使用していても「何か寒い気がするね」と言われていた和室を、簡単DIYで底冷え対策をする事にしました。

具体的には畳を3枚剥がし、その下にある下板(コンパネ)を2枚剥がし床下へもぐりんこ。そして床下から根太と大引きのすき間に断熱材を入れ込んでいきます(10畳分) 必要最低限の「お金・時間・労力」で済む割には非常に効果を実感でき、その保温性に「魔法瓶かよ!」っと言ったとか言わなかったとか……。

尚、こちらのDIYは前ブログで書いた記事の転載で、写真があまり残っていなかったのですが雰囲気だけでも伝えられ、参考にしていただけたら幸いです。

 

畳と下板を剥がす

 

和室,バール

職人さんが畳上げをする時「手かぎ」と呼ばれる道具を使用するが、普通素人がそんな謎ツールを持ってるはずもなく…   バール1本あれば充分です。
下板を剥がしたい位置の畳を、バールを使ってテコの原理で持ち上げ、部屋のどこかに避けておきます(下板を2枚剥がしたいという事は、畳は最低3枚持ち上げる必要がある)

次に下板を剥がしていきます。
「簡単DIY」と言いつつ、コンパネ下の根太に打ち込まれた太釘を抜くのは結構キツく、今回最大の難所と申し上げていいと思います。
DIY好きならギリ楽しめるが、得意でなければまぁまぁの「覚悟」が必要かと思われます。

基本作業は「釘を抜くだけ」ですが、釘が太すぎるが故に、マイナスでこじっただけではビクともしない強者もいるので、私の場合は電動ドリルを使って釘周りを削り、バールが入れられる隙間を作り強引に引き抜いていきました。

 

100均ドリルで充分
和室,ドリル

 

貧乏の神
ドリルセットが100円って「ユートピア」かよ!

 

ダイソーさん♡

 

だよね〜

 

ここで注意したいのが、一度取り外したコンパネは基本的には再利用できないので、この時点で正確に下板のサイズを測っておく事をお勧めします。

 

開けるとこんな感じ
和室,断熱材

 

赤点線部分が、下板2枚を取り外した状態です。 
もし業者に床下断熱依頼をした場合、全ての下板を外して作業すると思うので時間もお金も結構かかってしまうが、DIYであれば下板や床下の状態などを確認し、柔軟に作業方針を決めていけるのが嬉しいところ。

 

床下断熱材選び

 

1枚1300円 安っ!

スタイロホームIB 1820×910×25

 

床下の構造を見てから近くのホームセンターに買いに行きました。根太と大引きのすき間に断熱材を敷き詰めた後に合板で覆うので、注意すべきは根太の高さを超えない事。

参考までに… 一畳1枚という計算で普通は買っていくのですが「根太の幅分は必要ないから10畳8枚で勝負じゃ!」と、例によって「貧乏の神」からの囁きがあり、恐る恐る施行してみると・・

 

見事にドンピシャ!

 

天才かよ!!

 

貧乏の神
・・・

 

貧乏の神
いやいや!

 

天才はアナタですって~

 

またまた~

 

アナタですよぉ…

 

…って「タマタマ」じゃねぇわ!

 

 

っと、1人楽しく「自画自賛」の下ネタ遊びに花を咲かせていたそうな・・ 

ちなみにホームセンターで、上記断熱材をそのまま購入するとハンパなくデカい。下板も必要なため、軽トラかワンボックス車でなければまずそのまま載せる事は不可能である(ジョイホンなどなら小分けサイズもある)

 

断熱材や下板のネット購入は、配送もしてくれるから確かに便利ではあるが、まぁまぁの割り増しになってしまうので、私のようなケチンボはぜひホームセンターでの購入、事前の確認をしてからの施工をお勧めしたい。

 

断熱材の施行

 

和室,断熱材

下板を剥がした場所から床下に侵入します。
最初に床下をビニールシートなどで全面覆い、テープなどで連結させれば、靴を履く必要もなくなり体が汚れずに済む。
まずは断熱材のカットから始める。

 

和室,断熱材

マジックとカッター・1mスケールを使って根太の隙間を計測しサクサク切っていきます。
基本的に根太の隙間は並行しているので同じ幅で切っていっても問題ないのだが、部屋の端などは幅が狭かったり、並行していない可能性もあるので注意が必要。

 

和室,断熱材

あとはモグラのように這っていき、ポイントに来たら根太と根太の間(大引きと下板のすき間)にカットした断熱材をスライドさせていく。

長い棒などがあると、スライドさせた先の隙間に遠くから入れ込めるので作業効率が格段にアップする。ちなみに床下は基本真っ暗なので、電源式のLED照明が必須。

 

和室,断熱材

途中、土が少し湿り気を帯びている部分を発見したのでゼオライト(床下調湿剤)を撒きました(その後、外回りから原因の特定解決)

 

こりゃ寒いはずだよ!

 

和室,断熱材

そもそも、ほぼ外気に触れる部分が畳と接触してるってのがまずヤバい…。
おそらくこの床下のすき間は、通気性の他に夏と冬に変化する木材の膨張率も考慮していると思うのですが「断熱」の観点から言えば全く不要なので、家に大量にあったエアクッションの束で完全にふさぎました。

 

慣れない下からの作業に幾度となく心が折れそうになるものの「終わったらスーパーカップだよね!」と自らを鼓舞し頑張ったとか・・

和室,断熱材

最後は下板を剥いだ場所に上から断熱材を被せ、合板を打ち込み無事終了。

 

作業時間と施工費用とツール

 

和室,断熱材

朝9:00から始めて下板を剥がすまで2時間。 それからホームセンターに買い物に行って、ご飯食べてシャワー浴びてお昼寝。
14:00くらいから断熱材を敷き始め、夜ご飯までには掃除まで済ましてるので、ほぼ半日がかりでしょうか。慣れない作業だから想定以上に時間がかかりました(確かね…)

一服休憩も抜かしてガチでやれば4時間でいけそうな気もするが、仕事じゃないからのんびり作業をするのがDIYを長く楽しむコツである。

 

床下DIYの断熱費用

 

正確には覚えてないが…。

・スタイロホーム×8  10000円
・コンパネ×2             4000円
・釘いっぱい    300円
・ゼオライト30kg     3000円

こんなところだろうか… ゼオライトは、少し気になったから蒔いただけで普通必要なものでもないので、畳み10畳分の床下断熱にかかった費用は約15000円でした。

ちなみに、もしこれをリフォーム会社に依頼すると、私の感覚では材料費込みで最低15万はするのではないでしょうか。

DIYはあくまで、自分の為・友人知人に頼まれた時にこそ楽しめるのであって、「商売」であればこの位はするのではないでしょうか。

 

使用した道具

 

・大きめのバール
・トンカチ
・電動ドリル
・1mスケール
・カッター
・電源式LED照明

 

「床下はムリ!」という方にお勧めDIY

 

5年以上前の作業でしたが、現在でも「やって良かったよね」と語り継ぐ……     までは言い過ぎにしても、確実に効果が実感できると思うので「和室の底冷え・すきま風」で困ってる方には間違いなくお勧めのDIYだと思います。

 

 

がしかし!

 

 

ここまで読んでみて「さすがに床下開けるのムリ!」っとハードルに感じられた方もいると思うので、こんな簡単な方法もある。

「断熱」という効果は薄いものの、和室特有の底冷えを防ぎ、防カビなどの効果もある透湿防水シートです。

やり方は簡単で「畳上げ」してから下板の上に敷きつめるだけ。
下板を剥がす訳ではないので、これなら気軽に誰でも施行できると思います。
まずはコレをやってみて、いけそうなら断熱材もいってみるというステップアップでもいいと思います。

わずかな費用で効果が実感できる「和室の床下断熱」 光熱費が高騰している今だからこそ、冬に向けてこの涼しい時期にぜひお勧めのDIYです。

 

SDGsに貢献しましょ🙏

 

・・・

 

ケチなだけだろ?

 

※ちなみに「貧乏の神」とは私の心の奥底に巣食う、お金や時間の節約を司る神のことである

 

【魔法瓶かよ】和室の底冷え対策、床下に簡単DIYで断熱材を敷く方法(10畳)

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